【49】知ってますか?歴代株価大暴落TOP3

歴代株価暴落TOP3
経済ニュースでは
コロナウィルスの影響で
株価が大変なことになった
そんなニュースが多い中で
たとえば
リーマンショック以来の水準
とか
ブラックマンデーに次ぐ下落
などの言葉をよく耳にする
リーマンショックはまだしも
ブラックマンデーは何だろう?
と思われるかもしれない
ここでは
今でも引き合いに出される
株価暴落事件の3つ
について簡単に解説する
今のコロナショックと
比較してみたい
その①
今から90年ほど前の
1929年の「ウォール街大暴落」
おそらく
なじみのない言葉だ
もしかしたら
「暗黒の木曜日」
なら聞いたこともあるかも
これが起きたのは
1929年10月24日(木)
この日から
一か月のあいだに
アメリカの
ニューヨークダウ平均株価が
50%以上下落
大パニックになった
なぜこのような
大ショックが発生したか
じつは
暴落発生すこし前の
1920年代は
世界と
とりわけアメリカにとって
急成長の時代だった
第一次世界大戦
の終結にともない
労働力が回復
世間は活気を取り戻した
そこに自動車の普及
など技術革新が重なり
企業を中心とした
経済は大成長を遂げた
同時に
そんな企業の株価も
ぐんぐん上昇した
右肩上がりを
続けた株価は
おおよそ6年で
5倍もの価格に達した
そこに違和感をもつ人
はあまりいなかった
つまり
だれもがこのまま
株価は上がり続けるもの
と本気で考えていた
恐ろしいことだが
借金をして株を買うことも
当然のように行われていた
1929年9月に
ニューヨークダウ平均株価は
過去最高の
381ドルに達した
しかし
これ以上
上昇することなく
次第に少しずつながら
下落していった
株価は上昇しかない
と考えた人々は
下落に驚いて慌てた
そして
人々の恐怖が頂点
に達した
10月24日
ついに株価は底が抜け暴落
1日の下落率は
12.8%にも達した
取引時間内には
50%以上も価格を下げた
銘柄もあった
それまでに
誰も経験したことない
株価の暴落となった
これが
「暗黒の木曜日」だ
じつは
これには続きがある
その翌日の10月25日に
大手銀行などが
株を買って
株価を支えると
大々的に発表し
一時的に株価は安定
人々は一安心した
しかし
当時はまだラジオ
すら普及してない中で
週末の土日
そのふつかをかけて
株価暴落の情報が
全米を駆け巡った
週明けの月曜日
10月28日に再び
株価は12.8%暴落し
その翌日29日も
11.7%暴落し
その流れはとまらず
市場はパニック状態に陥り
その後も株価は下落を続け
おおよそ一か月で
50%以上の暴落となった
その後
世界恐慌につながり
第二次世界大戦へと
向かうこととなった
ちなみに
1954年に
株価はようやく
この暴落前の水準に回復
ここにいたるまで
「暗黒の木曜日」から数え
25年もの歳月を要した
この暴落のつめあと
はとても大きかった
その②
1987年のブラックマンデー
じつはこれ
暗黒の木曜日の
ブラックサーズデーに
なぞらえられており
1987年10月19日(月)
に起きたための命名だ
このブラックマンデーの日
とてつもない暴落が起き
1日のダウ平均株価の
下落率はなんと
22.6%を記録
これは
1日の株価下落率として
現在までみても
歴代でダントツ1位
まさに株式市場にとって
史上最悪の1日だった
なぜ?
このようなことが起きたか
じつは不思議なことに
はっきりした原因
が特定されていない
インフレでドルが安くなるから
通貨不安が背景か
中東での戦争によって
原油危機が起きるかも
とか
コンピューターを使った
高速なプログラム売買
の影響によるものか
などいろいろ説はあるが
いまだに原因不明だ
この暴落は人々に
1929年のことを思い出させ
あらたな世界恐慌の前兆か
と不安に襲われ
しばらく株価は低迷した
しかし
いぜんとして
暴落の原因は不明なままで
現実に実態経済は
それなりに健全だと
確認されると
株価は徐々に回復し
おおよそ2年で暴落前
の水準まで戻った
この暴落を教訓に
ニューヨーク証券取引所に
サーキットブレーカー
というシステムが導入された
これは
突発的な暴落や急上昇
が起きたときに
いったん
ブレーカーを落とすように
取引を停止させ
市場参加者が
冷静を取り戻した後に
取引を再開する仕組み
ブラックマンデーのように
パニックから
売りが売りを呼ぶ
展開を回避するために作られた
その③
2008年9~10月のリーマンショック
これによる暴落は
その一か月で30%
二か月で40%
と凄まじいもので
一定期間での
下落率としては
戦後最大の大暴落だ
このリーマンショックの特徴は
株価の暴落だけにとどまらず
世界的な「金融危機」が
引き起こされたこと
リーマンショックが起きた
最大の原因は
サブプライローン問題だ
サブプライムとは
低所得で
社会的信用度が低い
人々のことを指す
ローンとは
住宅ローンを指している
つまり
サブプライムローンとは
低所得者向けの住宅ローンなので
想像に難くなく
かなり危ないローンだった
なぜならば
サブプライム層の人々は
安定した収入がなく
お金を貸しても
返してもらえるか
分からない状況だった
なぜ?
アメリカでは
そんなローンが成り立っていたか
なぜなら
類をみない住宅価格の
安定した上昇があったから
つまり
借金をして住宅を買っても
住宅の価格がどんどん上がり
借りたお金よりも
住宅価格が上回れば
全く問題がなかった
かりに
収入がなくなって
借金を返済できなくても
住宅を売れば問題なし
あらたに賃貸物件を
探せばよかった
こんなウソみたいな話が
成り立っていたのが
2000年代ころのアメリカだった
これをさらに厄介な爆弾
としてバラまいたのが
住宅ローン会社だ
つまり
住宅ローン会社は
サブプライム層へお金を貸して
その貸した分のローンを
返してもらう権利とした
債券をたくさん発行し
それを数多く市場に出回らせた
その買い手として
にリーマンブラザーズを中心に
多くの投資銀行が含まれていた
この債権を保有によって
ローン返済分を取得でき
もし
サブプライム層が
ローン返済できなくても
価格が上がった住宅を
手に入れることができ
高機能な投資商品として
大きな注目をあつめた
しかし
そんな夢のようなハナシ
には必ず終わりがくる
2007年になると
それまで安定して上昇を続けた
住宅価格は頭打ちとなり
どんどん価格が下落
そうなると
住宅価格の上昇を前提に
まわっていた
サブプライムローンは崩壊
住宅ローンを返せない
サブプライム層が続出
さらに住宅価格も下落し続け
そのとき市場に
大量に出回っていた
ローンを返してもらう権利の
債券価値は激減し
それを保有していた
会社の経営に大打撃を与えた
そして
厄介なことに
このローン債権は
あらゆる金融商品と
セットとして世界中に出回り
その中には
超安全とされた証券セットにも
組み込まれていたものもあり
サブプライムローンは
世間の予想をはるかに超える
大ダメージを世界経済に与えた
そして
2008年9月15日
あらゆるダメージのため
世界第四位の投資銀行だった
リーマンブラザーズが経営破綻
その負債総額は
64兆円で
史上類をみない
巨額のものとなった
このような状況で
いちばん大事なのは現金
よって
株などの投資資産は売り込まれ
株は大きく下落した
じつは
リーマンショックとしては
リーマンブラザーズの破綻日
2008年9月15日に
大きな株価の下落はなかった
なぜなら
このような緊急事態であれば
アメリカ政府が資金を投入して
経営破綻するような会社を
救済するだろうと
多くの人々が期待していたから
そして
政府はその期待通りに
緊急対策案を練ったが
なんと
練られた
「緊急経済安定化法」は
2008年9月29日に
議会で否決されてしまった
誰も予想していなかった
展開に市場は大パニック
ニューヨークダウ平均株価は
6.98%の暴落となった
じつは
その法案は後日
に可決されたが
いったん引かれた引き金は
歯止めがきかず
10月に入ってから
毎日のように暴落
また暴落
そして暴騰
を繰り返し
株価は下落を続けた
そのショックの影響が
世界中に波及し
ついに金融危機と
呼ばれるようになったのが
リーマンショックの概要だ
まとめ
それぞれの詳細を
理解するのは難しいが
その概要だけでもおさえて
今後に生かしたい
おわり