【53】投資のイロハ『一括投資と積立投資』どちらがお得?!

一括投資と積立投資はどっちがいい?
最初に結論
一括投資
単純な右肩上がりと相性は良いが
暴落時は安く買う機会を逃すため
精神的につらいことがある
積立投資
暴落時に安く買うことができ
精神的にも余裕をもちやすいが
投資元本が増えるまで時間かかる
よって
基本は積立投資がおすすめだが
両者の違いを知ったうえで
自分に合う買い方を選ぶのが大事
もちろん
一括と積立の併用もアリ
そもそも一括投資とは?
メリットとデメリット解説
まず
一括投資と積立投資の違いとは
積立投資は
毎月1万円ずつ
コツコツ積立するなど
定期的に買うもの
つみたてNISAがこれ
一括投資は
手元にある余裕資金から
たとえば
いちどに12万円買う
まとまった資金を
ある時に一度に入れる
一般NISAはこちらを選べる
なお
一括投資は
自分で購入の手続きが必要
積立投資は
証券会社の設定で
自動的に購入可能でラク
つまり
一括投資は
まとまった資金を
いちどに入れる方法
積立投資は
定期的にコツコツ買う方法
一括投資のメリットは
その①
単純な右肩上がりが
期待できるなら
理論上は一括投資のほうが
利益が見込める
つまり
値上がりが
ずっと続くなら
安いタイミングのうちに
買うのが得策
ずっと右肩上がりが
期待できるようなら
はやめに一括投資を
しかし
ずっと右肩上がりが
続くことなどあるのか
参考までに
こちらは米国株式S&P500
たしかに
長い目でみても右肩上がりだ
よって
早めに一括投資していれば
大きな利益が期待できた
しかし
注意点としては
純粋にきれいな右肩上がり
だったわけではなく
やはり上がったり
下がったりを繰り返している
その②
米国ETFのように
買付手数料に上限がある場合
一括投資ならば
その手数料をおさえられる
ケースがある
楽天証券の場合
米国株や米国ETFの買付手数料
(VTIなど一部商品は無料)
基本は約定代金の0.495%の
買付手数料だが
それには上限があり
おおよそ50万円以上の
約定代金ならば
22ドルまでしか
買付手数料がかからない
ちなみに
つみたてNISAの対象商品は
買付手数料が無料なのが条件
【ETFについて参考記事】
その③
一括で投資する分
すぐに投資元本を増やせる
一括投資のデメリットは
その①
一括投資後に暴落が起きると
一時的にマイナスとなり
精神的なダメージが大きい
さらに
積立をしていないので
安く買う機会も逃す
たとえば
これは米国S&P500のチャートだが
もし2020年はじめの
コロナショックの直前に
一括投資をしていたら
とても怖いを思いをしていた
その②
タイミングをみて
暴落時に一括投資したくても
底がどこか分からず難しい
「今が買いだ!」と思っても
そこからさらに下がる可能性がある
つまり
底とわかるのは
後になってからだ
一括投資は
暴落のダメージが大きく
また投資タイミングも掴みづらい
積立投資のメリットとデメリット
その①
暴落時でも安く買えて
精神的な余裕をもてる
たとえば
月100円で積立することを
ドルコスト平均法という
※100円でなくても1万円でもよい
さいしょに
100円の積立なら
50円の商品を2口買える
翌月にもし
その商品が25円に下がったら
100円ならば4口買える
つまり
定期購入商品の
価格が安くなれば
多くの数量を買える
かりにその後に
価格が上昇して100円になれば
1口しか買えないが
この定期定額の積立投資
ドルコスト平均法ならば
暴落があったとしても
その暴落時にたくさん
買えるメリットがある
注意!
「積立はリスク分散になる」は誤解だ
積立は確かに
積立の時期の分散になるが
購入した分のリスク
すなわち
値動きの幅は変わらない
積立を続ければ
元本が増えたら値動きも
大きくなる
もし
右肩上がりの相場が続くなら
どんどん高い価格で買い続ける
ことになる
積立投資はリスク(値動き)を
少しずつ増加させるもので
一括投資と比べて
暴落時でも精神的な余裕をもてるのが
いちばんのメリット
その②
相場は右肩上がりでなくても
利益が期待できる
これは積立投資の面白いところ
なぜなら
ドルコスト平均法なので
途中で暴落があれば
そのとき安い価格で
多めに購入できるから
その③
手元資金が少なくても
始められる
ちなみにスマホ証券なら
月100円からでもOK
【スマホ証券について参考動画】
積立投資のデメリットは
その①
投資元本が増えるまで
時間がかかる
つまり
投資したい資金が多いときに
その資金を寝かせてしまうことに
余裕資金がすでに手元に
あるならば悩ましい
もし
手元に400万円の余裕資金
があったとしたら
つみたてNISAだけの運用では
年間40万円が上限なので
400万円使うのに10年かかる
その②
単純な右肩上がりのときは
積立投資より
一括投資のほうが利益を期待できる
シミュレーションにより
一括投資か積立投資
のどちらがよいか考える
米国株と日本株の10年間の
運用を検証する
その①
スタート時点で120万円を
一括投資する
その②
毎月1万円ずつ積立投資
10年間継続する
(投資元本は①と同じになる)
米国株S&P500のケース
開始時点120万円の一括投資と
毎月1万円の積立投資の比較
(積立は月初)
結果
10年間の投資で
一括投資は120万円が
371万円に増えた
積立投資は120万円が
204万円に増えた
やはり右肩上がりだと
一括投資のほうが利益が大きい
つまり
積立投資が万能ではない
ことが分かる
そして
日本株TOPIXのケース
開始時点120万円の一括投資と
毎月1万円の積立投資の比較
(積立は月初)
チャートをみると
上下が激しいので
積立投資のほうが
よさそうにみえるが
結果
10年間の投資で
一括投資は120万円が
219万円に増えた
積立投資は120万円が
157万円に増えた
積立投資でも
長期の投資の中で
暴落があると
やはり
元本が減ってしまう
こうなると
一括投資のほうが
利益が期待できると思いがち
そこで
最後にもうひとつ
米国株S&P500のケース
開始時点120万円の一括投資と
毎月1万円の積立投資の比較
(積立は月初)
ちなみに
2000年~2010年の米国株式は
とてもシビアだった
結果
10年間の投資で
一括投資は
2度の暴落によりマイナスに
積立投資のほうはプラスで
投資資産額は右肩上がりとなった
つまり
積立投資は余裕がもてやすく
特に初心者にとっては
想像以上に精神的に
大きなメリットになる
一括投資と積立投資の選び方は
その①
一括投資と積立投資
どちらが利益が出るかは相場による
大事なのは
「好みの買付方法はどちらか?」
その②
そもそも投資に時間をかけたくない
放置できる積立投資をしたが
あるタイミングで
一括投資を狙ってしまうと
精神的に消耗する恐れがあり
気をつけたい
個人的には
積立投資が基本的におすすめ
しかし
暴落時に相場をみながら買う
併用スタイルもよいと考える
もちろん
マイルールを決めたうえだ
大事なのは
一括投資と積立投資の違いを知り
自分に合った投資方法を考えること
まとめ
その①
一括投資
単純な右肩上がりと相性は良いが
暴落時は安く買う機会を逃すため
精神的につらいことがある
その②
積立投資
暴落時に安く買うことができ
精神的にも余裕をもちやすいが
投資元本が増えるまで
時間がかかる
【結論】
基本は積立投資がおすすめだが
両者の違いを知ったうえで
自分に合う買い方を選ぶのが大事
もちろん
一括と積立の併用もアリ
おわり