【62】ドルコスト平均法の呪いに要注意!?

呪われてますドルコスト平均法
ドルコスト平均法とは
株や投資信託などを買うときに
定期的に一定金額分を買う手法
毎回一定金額を買うので
高値のときは少し買う
安値のときは多く買える
分割して購入できるので
リスクを抑えることができる
なのでおススメ
と多く言われているが
本当か?
たとえば
毎月3万円の積立投資を
始めた場合
ドルコスト平均法なら
買付単価は平均となり
安心して投資ができる
もし
退職金や相続で得た
1,000万円を運用するとして
高値掴みをして大きな損を
したくない場合
ドルコスト平均法で買うなら
これは間違ってはいないが
正しい説明としては不足してる
そこで
以下の3つのポイントで解説する
その①
ドルコスト平均法では
リスクは落ちない
その②
ドルコスト平均法と
積立投資のちがい
その③
ドルコスト平均法は
非効率な運用
決して
ドルコスト平均法を否定する
内容ではない
まず
投資でのリスクとは
投資している商品の
価格変動の大きさだ
リターンは期待収益を表している
株式投資が
ハイリスクでハイリターンと
いわれててイメージしやすい
このリスクとリターンは
同じ商品ならば
1万円でも
1,000円でも変わらない
では
ドルコスト平均法で
リスクを抑えられる!
と
説明されているのはなぜか?
たとえば
1,000万円を一括で投資するのと
毎月100万円を10か月に分けて
結果1,000万円を投資するのは
どちらがハイリスクだろうか?
結論
この2つは
お金をリスクにさらしている
時間軸が異なるので
比べること自体が間違い
どちらの場合も投資商品の
価格が5%動けば
同じように5%動くもの
この2つが大きく異なるのは
投資金額だ
投資する金額が少なければ
もちろん損も少ない
これは逆に
利益も少ないことを意味する
何よりも
投資する予定のお金を
ただ置いておくだけであれば
機会損失になっている
高値掴みにならないことは
重要だが
慎重すぎて投資しなければ
得られたはずの利益も逃してしまう
ことになりかねない
そこで
積立投資の場合はどうか
たとえば
毎月少しずつ買っていれば
最初はリスクに対し
あまり気にならなさそうだ
しかし
投資期間が長くなればなるほど
毎月投資する金額よりも
すでに投資している金額が大きくなり
投資金額が大きくなればなるほど
損益の金額も広がる
結局は
大きなを損をしたくなければ
投資する金額を抑えること
もし
1,000万円の投資をして
10%の損失である
100万円を損することに
耐えられなければ
500万円
300万円など
自分の許容範囲の投資金額にする
ドルコスト平均法と積立投資のちがい
この2つは混同されがちで要注意
積立投資はドルコスト平均法で
投資しているのは確かだが
本来の目的とは異なる
つまり
ドルコスト平均法の目的とは
高値掴みをしない
そのために感情を捨てて
機械的に購入することで
平均的な購入価格を目指すもの
大きな損失を避けること
をいちばんの目的にしており
そのかわりに安値で購入して
大きく資産を増やすことも
じつは
諦めている
感情で投資判断を
左右されやすい個人投資家には
向いている手法だ
かたや
積立投資は将来に向けて貯蓄
をしながら
運用もすることで
効率的な資産形成の実現を
いちばんの目的としている
投資の手法としては
ドルコスト平均法そのものだが
いちばんの目的は
毎月積立を継続することで
投資の原資
つまり余裕資金を増やすことだ
まずは投資をする資金作りが
重要だ
これは
これから資産形成をしていく人
にはおススメだが
ある程度の資金がある人には
毎月数万円の積立では
良くも悪くも
資産全体への影響は大きくない
そして
積立投資といっても
投資している金額が大きくなれば
それがあなたにとって本当に
適切なリスクの範囲内なのか
許容できる最大損失の範囲内なのか
を理解しないと
10年
20年と
積立をしてきた成果が
ある日をもって
突然に崩れる可能性がある
ことを忘れてはならない
ドルコスト平均法は非効率運用
資産運用の代表格は株式投資
株式投資の投資先である
株式会社は利益を追求する
つまり
資本主義が投資のベースだ
今の世界経済は資本主義を
中心にまわっている
簡単にいえば
労働者が働き
会社が利益を追求していく仕組み
格差社会
お金もちが
さらにお金もちになる
と言われているが
資本主義では
良くも悪くも当然のことだ
トマピケティの世界的ベストセラー
これを要約すると
働いて得られる給与の上昇率
つまり
経済成長率よりも
株式などの運用での上昇率
つまり
資本収益率のほうが大きい
という考え方だ
ということは
資産運用のリターンは
できるだけ多くの資産を
できるだけ長い期間運用できるか
で決まる
まずやることは
許容できるリスクの範囲を
広げるために
あなたの余裕資金を増やすこと
が重要だ
つまり
余裕資金が少ない人が
貯蓄をしながら
積立投資をするなら
効率的だが
すでにある程度の資産をもっている人が
ドルコスト平均法で
投資の時間分散を行うことは
理論的に考えて
非効率と言わざるを得ない
しかし
実際は個人が運用する場合
一見して非効率な
ドルコスト平均法は有益だ
なぜなら
それぞれの人には感情があり
大切な資産でリスクをとることに
不安を感じたり
うまくいっていれば調子に乗る
つねに喜怒哀楽があるから
個人が投資をするとき
売買と感情の起伏は
強く連動している
個人が投資をするときに
高値掴みをしやすいのは
精神的に買いやすいタイミングで
買ってしまうから
逆に
安値売りをしてしまうのは
相場が下がって
損失が大きくなりそうで
不安からパニックになり
その値動きすら見たくないと
うつ的な状態になり
売ってしまうから
実践的な投資手法を考えると
投資経験が少ないうちは
ドルコスト平均法をうまく活用
投資になれた場合でも
ハイリスクの投資ならば
一過性で投資せず
多少は時間分散もしつつ
投資をしたい
資産運用の情報は
テレビや雑誌
インターネットなどから
たくさん入ってくる
しかし
これらの情報は
広告的な側面があるため
正確な情報というより
その内容に
興味をもたせる意味合いが強い
ドルコスト平均法のような言葉も
ある意味
広告として使いやすい専門用語で
その中身よりも
そのやり方のほうが先行しがち
投資で損する金額をおさえるには
「投資金額」をコントロールすること
おわり